夫婦というものは、1022

雑感

夫婦間は

わがままの抑制

参照引用

人間の煩悩　佐藤愛子

夫婦の価値観

夫婦というものは、価値観、

あるいは人生の目的が同じであることが大切だと私はつくづく思う、

私の家の近くにＨという青果店があるが、

夕食の買い物に行くたびに、

ああ、いい夫婦だなあ……と私はいつも感じ入る。

Ｈ夫婦が生き生きしていて 夫婦仲がぴったり密着しているように思えるのは、

夫婦が共通の目的に向かって。

一生懸命に立ち働いているからであろう。

サラリーマン家庭の難しさは、 夫と妻が一日の大半を別々に暮らしていることにある。

夫は会社で何をしているのか。夫の前途はどうなのか。

夫は何を考えているのか。

妻にはおおよそのことしかわからない。

夫の方からも妻に対して同様のことがいえる。

共働きの場合は尚のことだ。

夫と妻の目的は全く違うのである。

夫が（あるいは妻が）

目ざしているものは会社の繁栄であるが、

妻が目ざしているものは家を建てることであると

いう場合もあれば、

妻が目ざしているものは己れの能力の発掘にあるが、

夫が目ざすも

のは家庭の平穏であるという場合もある。

妻は夫と個別に人生の目標、生き甲斐を持つ

ようになったのだ。

夫はその目標、生き甲斐に協力しなければならなくなった。

今まで

協力は一方的に妻にのみ負わされていた義務であったが、

これからは夫の協力が要求さ

れる時代に入ったのである。 御訪問ありがとうございました。