亡くなった方の家族への言葉かけ 621

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雑感  
  

亡くなった方の家族への言葉かけ



参照引用


心を癒やす言葉の花束  アルフォンス・デーケン


◆死別を体験した方への言葉かけ・九つのNGワード


私は、1995年の阪神・淡路大震災のあと、神戸の被災者の方々を見舞う中で対話を重ね、死別を休験された方が聞きたくない言葉のリストを作りました。


以下に、
代表的な九つの禁句を挙げておきます。
安易な慰めや他の人との比較、
一方的な意見の押しつけは、
相手に癒やしがたい傷を与えてしまうことがあります。
厳として慎みたいものです。


① がんばろう!
肉親を喪った人たちは、「がんばろう!・」と励まされるのが、いちばん嫌だと口を揃えて言います。つい安易に使ってしまいがちですが、言われた側としては、口先だけの安っぽい励ましにしか聞こえません。
また、言われなくとも必死でがんばっているのですから、これ以上どうがんばれと言うのか……、ともっと落ち込みます。



② 泣いてはダメー
男性に対してよく使われる言葉です。
しかし、自分の感情を抑圧することは、心身に悪影響を及ぼします。
涙を流すことは癒しになりますから、男性であっても、悲しいときは素直に泣けばいいのです。



③ 「早く元気になってね」
愛する者を喪って、早く元気になることなどあり得ません。
早く立ち直りたくても、どうにもならないから苦しいのです。
プレッシャーをかけるような言葉は、使うべきではありません。



④「私にはあなたの苦しみがよく理解できる」
これは嘘ですね。いくら似たような体験をしていたとしても、その人が体験したことは唯一無二のものです。
本当に理解できるわけがないのです。
逆に「私の気持ちがわかるはずがない」と反発されるだけでしょう。



⑤ 「あなただけじゃない」「あなたのほうがまし」
他の人と比較して慰めようとするのは論外です。
たとえば、もっとひどい状況で死別した人がたくさんいたとしても、
その人にとって、自分の配偶者や自分の子どもが亡くなったという事実は、決して比較できるものではありません。
比較されること自体、当事者にとっては、到底受け入れがたいことで、非常に深く傷つきます。



⑥「もう立ち直れた?」
死別から立ち直るまでは、少なくとも一年、場合によっては二十年経っても立ち直れない人もいます。
悲喚の渦中にいる人にとっては、心理的な圧力として重くのしかかる、言われたくない言葉です。



⑦「時がすべてを癒やすから大丈夫」
必ずしも、時間がすべてを癒やすとは限りません。
死別の悲嘆というのは、そう単純に癒えるものではないのです。
言う人が善意からであればあるほど、言われたほうはいたたまれず、なお傷つきます。



⑧「(亡くなった方が)長い間、苦しまなくてよかったね」
突然死の場合によく使われる言葉ですが、とても遺族を傷つける表現です。
たとえば、「私の夫は長患いの末に、亡くなりました。
その点、ご主人は突然亡くなられたので、苦しまずにすんでよかったと思いますよ」
などと言われても、答えようがないですね。
 




⑨「悪業の報いだ」「先柤のたたりだろう」
因習が残っている地域や、血縁関係の複雑な田舎などでは、突然死のあとなどに、こうした噂がまことしやかにささやかれることがあります。
何の根拠もない言葉で、当事者の苦悩を無責任に助長するだけです。



このように挙げると、ますます何と声をかけたらいいのかわからない、と思われるかもしれません。

このようなときは、亡くなった人を懐かしむ思い出話を語ることを語ること
をおすすめします。

たとえば、「お父さまにはユーモラスな一面がありましたね」と
会社での楽しいエピソードを披露したり、
「あなたのお子さんはとってもやさしい面をお持ちでしたね」
などと積極的に長所を言ってあげるのです。

隠れた美点を挙げて故人をほめることは、遺された人の心に誇りを持たせ、立ち直るための支えとなります。



御訪問ありがとうございました。