人間というのは、どうしようもないもので 669

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参照引用

108の名言   竹内政明



年齢が、頑固にするのではない。
成功が、頑固にする。
そして、成功者であるがゆえの頑固者は、
状況、が変革を必要とするようになっても、
成功によって得た自信が、
別の道を選ばせることを邪魔するのである。
                    塩野七生


自惚れといういうのは足音がしない
                  12代目市川園十郎


仁過ぐれば弱くなる
義過ぐれば固くなる
礼過ぐれば諂となる
利過ぐれば嘘をつく
信過ぐれば損をす
           伊達政宗
(思いやりが深すぎれば柔弱になり、
筋を通す心が強すぎれば融通が利かず、
礼節が行きすぎればおべっか使いとなり、
知恵が回りすぎては人を騙し、
人を信じすぎては馬鹿をみる。
なにごとも、ほどほどに……という教えである。)



どんなものでも、何かの役に立つんだ。
たとえば、この小石だって役に立っている。
空の星だって、そうだ。
君もそうなんだ。
                  映両『道』



はだかにて うまれきたのに なにふそく
                   作者不詳

(居酒屋に毎日、老人が通ってくる。飲むだけ飲むと、酒代を置かずに帰る。
居酒屋のかみさんは、一度として勘定を請求したことがない。
ある日、老人は帰りしな、
「長いこと世話になったお礼に」と薬をふた粒、井戸に投げ入れて去った。
すると翌日から、井戸には酒、が湧き出るようになり、その味が絶品と評判になる。
店は富み栄えた。

歳月が流れ、例の老人が居酒屋にひょっこり現れた。
老人はたずねた。「商売は繁盛しているかの?」。
かみさんは、「井戸から湧く酒なので酒粕ができなくて不自由しています」と不満を述べた。

老人が嘆息して井戸に近づくと、ふた粒の薬がひとりでに躍り出た。
老人はそれを袋に納めて去った。井戸は、ただの井戸に戻った。
 中国に伝わる奇譚という。
森銑三氏が随筆集『落葉籠』(中公文庫)に書き留めている。


最初は頬ぺ夕をつねってみたくなるほどの幸福と感じられた出来事も、それが当たり前になってくると、不満が頭をもたげてくる。
人間というのは、どうしようもないものである。




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