人間は自分の舌で自分を不幸にもし 641

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参照引用


三浦綾子366のことば  森下辰衛



今の君に僕が贈るのは,
(われわれ人間はすべて,弱さと過ちからつくられている,われわれの愚かさを許しあおう。これが自然の第一歩の掟である)
いう言葉です,           (帰り来ぬ風)


わたしは若いときに、こんなことを牧師さんに言われたことを覚えているよ。右か左か判断に迷うときは,
自分の損になるほうを選びなさい。
それ以来なるべくそのように生きてきたつもりだが、あとから振り返って
考えると,それがどうやら神の御心にかなった生き方のようだったな。
                       病めるときも


他人には完全を求め,自分の、現状を許すということは、
つまりは、自分自身に自分の欠点が見えないからだ。
自分をよしとしているからだ。
                         北国日記


結果的にはどうであっても,わたしたちはそのなし得たことを感謝すべきではないでしょうか.
人に喜ばれると思ってしたことが,裏目に出るのが,
とかく人生なのですから,      
               小さな郵便車


同じだよ竜太。自分がこんなに弱い人間であったかと、
何度自分に愛想が尽きたことか、しかしね竜太、自分にとって最も大事なこの自分を、自分が投げだしたら、いったい誰が拾ってくれるんた。 
分を人間らしくあらしめるのは、この自分しかないんだよ                                       銃口


人生というものはすべて、待つ間に熟していくのだ
                            果て遠き丘


人間は自分の舌で自分を不幸にもし、人をも不幸にしている。
またその舌で、自分を幸福にし、人を幸福にもする。                                         『北国日記』


物品は廃物となっても、人間は決して廃物とはならないのだ。
わたしはそのことを、廃物同様の自分の体験から知らされたのだよ
‥‥‥しかもその〔廃物同様の〕人間が、輝くばかりの喜びに生きているとしたら、どんなに多くの人を励まし、勇気づけることであろう。
人を励まし、希望と勇気を与えること、
これこそ本当の人間の生き方ではないだろうか。
神は人間を廃品とはし給わない。
                          光あるうちに


神が人間とこの世をおつくりになった以上、この世はそもそも宗教的な世界なんですね、
……それこそでたらめをやっている人間も、そのままで宗教的な
存在だといえるのではないでしょうか。
                  『三浦綾子対話』


私たち人間がもし世の中を創ったとしたら、きっと丈夫な者ばかり、頭のよい者ばかりを造って、その結果、ぎすぎすとした、うるおいのない、優しさのない、もっと殺伐なこの世を創ったかも知れません。
「役立つものを求める」のはよいとして、
その余り、人間はしばしば利欲に目がくらみ、人間の持つべき最も大切な愛を忘れます。
                      (『藍色の便箋』)


きょう一日は、あってもなくてもいいという一日ではないのです。
もしも、私たちの命が明日終わるものだったら、
きょうという一日がどんなに貴重かわからない。 
                『愛すること生きること』


自分の思いを相手に伝えるということも大切です。
直接慰めの言葉をかけるということも、非常に重大
なことです。でも、人には様々な生き方があって、
思いが深ければ深いほど、軽々しく動かないという
人もいるのです。          (『藍色の便箋』)



時計を盗られたとか、靴を盜まれたとか、少しばかりの金をすられたとかのために、心を深く傷つけられるということは、それほど多くはない。
生活を根底から覆されるほどの被害でない限り、いつかは忘れ去っていくのではないか。
だが、人の不機嫌にふりまわされて傷ついた魂は、そう簡単には修復しない、
やはり「不機嫌は泥棒より罪が深い」と言えるのではなかろうか。                          明日のあなたへ


真の意味で自分を大事にすることを知らない者は、
他の人をも大事にすることを知らなtヽ‥…・。
                      続氷点


野の花がたとえ日陰であろうと、谷の断崖であろうと、全く人目につかぬ場所であろうと、自分の命の限り咲いているということの尊さが思われた。
花たちの使命は、生まれた場所がいかなる所であろうと、命の限りに咲くということにあるのだ。
                       生かされてある日々


「使命」という字は、命を使うと書くと聞いた。
なるほど、使命とは命を使うことか。味わい深い言葉なり。
一本の花が命を限りに咲いている。それもまた使命を果たしているということ。
その人なりにひたすらに生きる、美しいことだ。
                      この病をも賜として

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